■文具店は夢がいっぱいであってほしい
今は田舎に住んでいるので、毎日文具店を巡回するわけにはいかないけれど、以前は昼休みや、帰宅時には文具店をのぞくのが日課だった。買物する立場で、文具店や書店の文具売場を見ていると、お店の個性というものを感じる。
品数は多いけれど商品配置が良くて気持ちのいいお店、品物は少ないのに乱雑で見ていて悲しくなるお店など色々だ。フィーリングの合うお店に入ったときには、初めてのところでも欲しい商品が「ここ、ここ」と手招きしてくれるような気がする。たぶんお店の人も文房具を好きなのかも知れない。
出張の帰りに時折、立ち寄る銀座の文具店のＩは、行くたびに発見の喜びのあるお店で、いつも人でにぎわっている。ところが駅に向かう途中にある文具の量販店は、人陰もまばらで、いつも通り過ぎてしまう。これを見ていると、文房具はただの商品だけれども、ただ安くければ売れるのではないといつも思う。文具店は夢も売って欲しい。
