日本オリジナルの文房具 Ｘスタンパー
朱肉やスタンプ台のいらないスタンプは、ごく普通に使われているがこれが日本オリジナルだと知らない人は多いだろう。
このスタンプは浸透印といって、スタンプのゴムが特殊なのだ。ゴムに微細な穴が多数開いていて、裏側のインクが滲み出してきて常にスタンプの表面にインクが着いている状態になっているので、スタンプ台がいらないというわけだ。
世界で初めてこの浸透印を作ったのが、朱肉やスタンプ台を製造していたシャチハタだ。昭和３９年に「Ｘスタンパー」を発売し、その後昭和４３年に「シャチハタ・ネーム」と浸透印のシリーズを出している。
インクを溜める特殊なスポンジ、微細な連続した穴の開いたゴムなどの開発には１０年以上の開発期間が必要だったようである。この穴開きゴムの製造には塩が使われているらしい。
それにしても、朱肉とスタンプ台を作っていたメーカーが、それらが不要になる商品を開発したというのは面白い。
