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■最近の日本の文房具 日本の文房具は、技術的には世界の文房具をリードしていると思う。特に、普及版の筆記具に関しては世界一だろう。中国、台湾などのメーカーが外観を模倣しても追い付けない品質にある。もちろん、サインペン、ローラーボールなどの世界的な商品となった日本発のオリジナル文房具が開発されていることをみてもオリジナリティーもある。 ところが、最近の新製品をみていると文房具としての何かが足りないと感じることが多い。新しい技術や高度な技術では解決できない何か商品としてのありかたに問題があるのではないだろうか。 これほど新製品が大量に市場に出されているのにも関わらず、昭和５０年代や６０年代のような文房具ブームが起こらないというのは、不況だけが原因ではないような気がしてならない。 道具として本来のありかた、美しく機能的なデザイン、遊び心などいくつかの点が足りないのではないだろうか。さらに、発想のチープさは、企業としての理念も反映しているともいえないだろうか。 (2002.11.25) |