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ブームを作った文房具 ミルキー ぺんてるが１９９６年に、ゲルインクボールペンの「ハイブリッド ミルキー」を発売した。ミルキーは、ボールペンの常識をくつがえすユニークな商品だった。インクのベースに酸化チタンの白色顔料を入れることで、パステル調の色と写真や色の付いた紙などに書けるのが特徴だった。 発売直後から、女子中・高生の間で話題となり、爆発的に売れ、文具店に入荷する先から売れ、なかなか買えないほどだった。一年間で５千万本を越える大ヒット商品となった。筆記具としては久しぶりの大物だった。 ＩＳＯＴの１９９７年のステーショナリーオブザイヤー、ＭＯＮＯマガジン主催の「スーパー・グッズ・オブ・ザ・イヤー１９９７」の生活雑貨・文房具部門で銀賞、また日本経済新聞社の１９９７年日経優秀製品・サービス賞で「優秀賞／日経流通新聞賞」、１９９８年フランス文具見本市で金賞などの多くの賞を受賞した。 ヒット商品には、追従する類似商品がつきもので、「クリーミィー」、「パステルホワイト」などいった同様のインクを使ったボールペンがつぎつぎと発売され、パステル調インクボールペンのブームになった。その中で、知的所有権を巡って、裁判まで起きた。 ブームというのはいつかは冷めるもので、インクが出なくなりやすいといったネガティブな問題もあり、今は普通のゲルボールペンのひとつとなっている。ただ、ミルキーの影響は、ラメ入りインク、１本の軸に多色のインクを入れるなどゲルインクのバリエーションを増やすことに貢献している。 (2002.9.24) |