文房具メーカー評 ライオン事務機

重そうな鋳物の台の付いたレトロな「両用状差」やパンチをまだ売っているというところが、良くも悪くもライオン事務機を表しているような気がする。寛政4(1792年)の創業という伝統の重みというやつかもしれない。

件の「両用状差」は鋳物はアルミダイキャストに変わっているが、外観は何十年も前のままである。売れているから作っているのだろう。継続して同じものを使い続けたいと思う会社や人達には安心できる会社にちがいない。

カタログを見ていると、時々懐かしい文房具に出会うが、実際はオフィス家具から事務用品までフルラインアップの品揃えの総合文具メーカーなのだ。ただ、何でもあるということは何にもないということにもつながる。

きたきつねのようなただのユーザーには、絶対これでなければというものがあるかといえば無いような気がする。記憶に残る特徴のあるヒット商品や独創的な商品が思いつかないのは、きたきつねだけだろうか。

(2003.1.27)

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