|
文房具メーカー評 ぺんてる ぺんてるとはクレヨン、水彩絵の具に始まる小学校入学以来の付き合いになるから軽く40年を越えているので、非常に親しみを感じてしまう。中学校の時に、学校の前の文具店で新発売の0.9mm芯のノック式シャープペンシルと出会ったときの驚きは今でも記憶に新しい。それまでの太い短い芯を繰り出して使うシャープペンシルと違って、ノックする芯がどんどん出てくることに感動した。 ぺんてるは、ポリマー芯、サインペン、水性ボールペン、中性ボールペン「Hybrid」、パステル色の中性ボールペン「クリーミー」などヒット商品が多い筆記具メーカーである。それも非常にオリジナリティーがあって、世界初の商品でかつ世界のスタンダードとなっているものも多い。 ゲルボールペンは、ぺんてるのオリジナルではないけれど、中性ボールペン「Hybrid」がゲルボールペンブームに点火したといえるのではないだろうか。 ぺんてるの持っている技術が、製品開発力にでているのだろうと思う。基本となる製造技術がなければ、オリジナリティーの高い商品作りはできないだろう。製造技術がなければ、企画力があってもＯＥＭメーカーの技術力が壁となってしまうだろう。 以前、水性ボールペンのボール飛びがあって消費者相談窓口に使えなくなったペンを送ったことがあるが、きちんと調べて、その結果を報告してくれたことがある。新品を送り返して済みませんという会社が多い中で、原因まで教えてくれるところは少ないのでうれしかった。やはり技術の企業なのだろう。 (2003.2.10) |