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文房具メーカー評 理想科学工業 我が家の年賀状は、昭和５７年以来今でもプリントゴッコで作っている。押し入れの中には、オレンジ色、黄色、黒と三種類のプリントゴッコが一年に一度の出番を待っている。 パソコンとインクジェットプリンターが普及するまでの、家庭における印刷にプリントゴッコの果たした功績は非常に大きいだろう。今では、インクジェットプリンターがプリントゴッコよりも安くなってしまった。でも、手作りの良さは棄てがたいので、消耗品が発売されなくなるまで作り続けるつもりだ。 理想科学工業は、創業時から孔版印刷にこだわった製品を作り続けている印刷インクと印刷機のメーカーだ。オフィスの大量印刷を簡単・便利にしたリソグラフは、進化を続けている。高速デジタル二色プリンターなどデジタル化、ネットワーク化に対応したプリンターを作り続けている。 初期のリソグラフは、製版機が別で、インクの乾きが悪かったりしたが、低コストの複写機的な使い方ができるということで、研修のテキスト作りなどに重宝した。現行の機種は、いわれなければ普通のプリンター機能付きの複合複写機と思うほどだ。印刷枚数でネットワーク上のリソグラフとレザープリンター（ＯＥＭ製）とを使い分けするという工夫も進めている。 複写機が、レーザープリンターに代替されてきているが、低コストで枚数が多い印刷でのリソグラフの需要は変化しないだろう。希望としては、三色印刷は技術的に可能だろうから、高速フルカラープリンターを実現してほしいものだ。 (2003.8.4) |