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文房具メーカー評 ヒノデワシ 消しゴム界の関西の雄がシードであれば関東はヒノデワシになるだろう。両社ともに大正時代の創業だ。 東日本に住んでいたきたきつねの子供の頃に使った消しゴムは、ヒノデワシの製品ばかりだったような記憶がある。日の出に鷲の絵のトレードマークは、現在のものと違って、子供心に奇妙な感じがしたことを覚えている。 「センサー」や「まとまるくん」に代表される普通の事務用、学生用の消しゴムはもちろんだけれど、「おゆまる」、「かおりちゃん」といった玩具系の消しゴムも作っている。 ちょっと変わったところでは、故ナンシー関さんで有名になった消しゴム版画用の「はんけしくん」は、消しゴムの新しい使い方を広げたといえる。きたきつねも消しゴムスタンプを作っていて、大きな消しゴムがステットラーの製品しかなくて苦労したことがあるので、発売当時は喜んだものだ。 オフィスでは鉛筆で字を書くこことが少なくなって、学校以外での消しゴムの出番が極端に減ってしまっている。そのため、消しゴム専業も難しくなっていると思う。 字消しというジャンルの中で消しゴム以外の製品に広げたシードと違い、消しゴムにこだわっているように見えるヒノデワシのこれからを見て行きたい。 (2004.5.10) |