■コクヨS&T パラクルノ
最近A5サイズのノートに凝っている。A4サイズのノートを使って見たが、昔から使ってきたB5サイズに比べると大きすぎて、無駄が多い感じがして「もったいない」病がでてしまう。といって、ここにきてB5サイズだと、書類のサイズの統一が難しい。そんなわけで、A5サイズを使い始めた。これがちょうど良い大きさで、鞄に入れても、机の上に置いても、実に使い勝手がいい。
だから、文具店にいくと、ついA5サイズのノートに目がいくことになった。つい先日、ノートの喉（前小口）を大胆に斜めにカットしたノートが目に付いた。それがコクヨが「パラクルノ」だった。「パラパラめくることのできるノート」を縮めて「パラクルノ」という即物的なネーミングは別として、確かに、ユニバーサルデザインで、使いたいページに直ぐにたどり着くことができる非常に秀逸なデザインのノートだ。紙も上質だし、表紙も強度を上げるためコーティングしているなど工夫が見られる。
ヒット商品となった「カドケシ」と同じ「コクヨデザインアワード 2002」で優秀賞を受賞した作品を商品化したものというのはうなずける。
しかし、８０枚とページ数が多いので、使い終わるまでの時間が長くなることを考えると、表紙と綴じ部分の強度に不安がある。さらに、この位のページ数のノートだと日記によいけれど、それにしてはデザインが野暮ったすぎる。普通に使うには厚すぎる。加工の手間を考えると定価を高くしたいという気持ちは判るが、もう少しページ数が少なめの方がよかったのではないだろうか。
（文具と事務機 2005年６月号掲載）
