■プラス フィットカット
ハサミやナイフはよく使うので、使い勝手が気になる。ひもを切ったり、袋を開けたりするハサミは１００円均一のもので十分だ。けれども、細かな細工や、長い時間使うには、ちょっと良いハサミが欲しい。
ここ数日、机の上にプラスの「fitcut」というハサミを置いて使っている。ステンレスの刃渡り65mmの小型のハサミで、刃全体がフッ素コートされている。ガムテープや粘着シートを切ってもべたつかないというのは、オフィス用として良い感じだ。
毎日、テープを切ったり、封筒を開けたりと使っていたが、どうもしっくりこない。というか、使いづらい。よく見てみると、凝ったデザインの持ち手が使いづらい原因だった。
ハサミが入っていたブリスターケースの裏の説明を改めて見てみると、「手の大きさ・持ち方を研究して、色々な持ち方にぴったりフィットする３次元カーブデザイン」とある。
これをデザインしたデザイナーは、どんな手をしているのだろう。親指を入れる穴の設計が悪いので、親指に無理な力がかかる。ちょっと細かな作業をしようとすると、穴が大きすぎて親指の角度が悪く痛い。昔からあるプラスの丸穴のハサミの方がまだましな感じがする。
愛用している、フィスカースのハサミは、親指の穴が小さく、指が自然な角度になるようにできているので、親指が固定されて非常に楽に作業ができる。ハサミは親指のコントロールが大切なので、もっと考えて欲しかった。それと、グリップの樹脂は、金型が悪いのか、細い盛り上がりが指に当たって不快だ。
（文具と事務機 2005年７月号掲載）
