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■サンスター文具 鋲速 最近、興味をもってウォッチングしているメーカがいくつかある。その中で、テレビチャンピオンの高畑文具王を擁するサンスター文具は気を抜けない存在だ。今回取り上げる「鋲速」も、カタログを見たとたんうれしくなって、直ぐに手に入れた。 画鋲は、多くの人が画鋲を容器から取り出すときに指を刺したり、欲張って沢山手に持って手のひらを刺したりした記憶があるだろう。この「鋲速」を使うと、次々と画鋲が針を先にして出てきて、容器ごと押しつけると、画鋲を止められる。磁石を使って、画鋲を引き出し、固定するギミックがなんともいえない。 画鋲を外すときには、「鋲速」の後ろの針はずし部分を画鋲の下に静かに押し入れるだけで、画鋲がはずれ容器の中に取り込まれる。無理な力がいらないので、画鋲を刺した板などに傷が着きにくいのも優れている。 使わないときに画鋲が容器から飛び出さないようにする配慮もあって心憎い。ただ、安全カバーという名のＳＢＳ樹脂の小さな白い部品は、容器から完全に外さねければならないのが気になる。これは、確実に無くなってしまうだろう。 この種の文房具は、筆記具と違って一人でいくつも買うというものでもなく、使い方次第で長持ちする商品だから、爆発的に売れることはないだろうけれど、息長く育ててほしい。さらに注文を出せば、サンスター文具の製品は、プロダクトの部分は問題ないと思うけれど、見た目に美しくないのが残念なところだ。 （文具と事務機 2006年11月号掲載） |