|
■ミニ文房具 最近、文具店の店頭に、文房具メーカー各社の売れ筋商品のミニ文房具が並んでいるのをよく見るようになった。文房具の形だけをミニチュアにしただけで、実際はボールペンや消しゴムになっているものが多い。それと、携帯電話用にストラップが付いているというパターンが多い。意外性があって、売れ行きもそこそこなので、各社競って発売しているようだ。きたきつねも、可愛いので、いくつか買ってしまった。 よく考えてみると、筆記具でもボールペンのボールの径が小さいものが、シャープペンシルの芯の太さも細いものが好まれる傾向がある。これも、見方によってはミニ文房具と考えられるのではないだろうか。 コンビニのお菓子売り場には、自動車、飛行機、動物などのミニチュアのフィギュアが入った食玩というジャンルの商品が沢山並んでいるのを見ると、日本人はミニチュアが好きなようだ。だから、ミニ文房具が流行っているのは、特異というわけではない。 日本人のミニチュア嗜好は、李御寧さんの『「縮み」志向の日本人』（講談社学術文庫）の中にも取り上げられていているように、日本人は、手先が器用だということだけでなく、昔から盆栽、根付けなどミニチュア好きは民族的なものかもしれない。 ミニ文房具は、アクセサリーと割り切れば良いのだろうけれど、文房具としての機能は劣っているので、あまり増えて欲しくないものだ。 （文具と事務機 2007年1月号掲載） |