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■「着せ替え」多軸ボールペンの戦い 平成17年にパイロットがボディーもレフィルも自分で「選べる」ゲルインクの「着せ替え」多軸ボールペン「ハイテックC コレト」を発売して、３年を越えた。インクの色が15色、筆記幅が３種類のレフィルを自由に組み合わせてオリジナルのボールペンを作ることができるので、若い女性の間でヒットしてきている。 今年に入って同じようなコンセプトのペンがぺんてると三菱鉛筆から発売された。ぺんてるは15色、線幅２種の「スリッチーズ」、三菱鉛筆は16色、線幅３種のゲルインクと３色、線幅２種のジェットストリームインク、さらにシャープレフィルの「スタイルフィット」だ。 この３種類を使ってみると、インクはそれぞれ特徴があるけれど、油性のジェットストリームインクのある「スタイルフィット」が一歩リードといった感じ。軸は廉価なので仕方がないけれど、「コレト」の３色軸が、ラバーグリップ付きで使いやすい。 ３種の決定的な違いはノックボタンで、「コレト」以外はノックボタンでレフィルの色が選べないことだ。多軸ボールペンでペンの色を選ぶときは、ノックボタンで確認するのが自然で、「スリッチーズ」、「スタイルフィット」のようにペンの先の方で確認してからノックボタンを選ぶという動作は非常に不自然だ。しかし、レフィルと同色のノックボタンをセット販売するという方法は先行のパイロットが特許を持っているので、後発は使えない。でも、デザイナーがしっかりと工夫すれば解決方法があるのではないだろうか。単価が安いからと手を抜くのはいけない。 （文具と事務機 2009年4月号掲載） |