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■ヤマト メモクロールテープフィルムタイプ ポストイットに代表される貼ってはがせる粘着メモや付箋紙は、オフィスでの地位を確立した定番文房具となっている。文具店や100円ショップで実に様々なバリエーションの商品が発売されている。きたきつねも机の上、鞄の中、手帳の裏表紙など色々な場所に粘着付箋紙を忍ばせている。 ちょっと変わった路線の粘着メモとして、ヤマトの「メモックロールテープ」という紙テープ式の粘着メモがあるけれど、今年の２月にプラスチックフイルムを使った「メモクロールテープフィルムタイプ」が発売された。半透明カラーのテープを使っているので、見出しだけでなく、文字の上に貼ってマーカーの様な使い方ができるというところが面白いと思う。 気になっているのが、テープに使われている素材が、生分解性のあるポリ乳酸を使っているとこだ。まずこのような用途に生分解性が必要かということだ。テープが貼られた紙を廃棄しても、燃焼するか再生紙になるかで、生分解が起こる土中に処分されることはないだろう。硬く使い勝手の悪いポリ乳酸よりは、物性の良いポリエステルで問題ないだろう。 ポリ乳酸は、トウモロコシを原料にして発酵で作った乳酸を利用している。生産効率はそれほど高くないし、生産にエネルギーが必要で、食糧との競合という問題もある。このテープだけでなく、ポリ乳酸を使う商品は、二酸化炭素削減に寄与して地球温暖化に貢献することを訴求したいということだろうけれど、何か違っているような気がする。 （文具と事務機 2009年7月号掲載） |