■三菱鉛筆　クルトガ 早朝の電車の中で、女子中学生が二人宿題なのだろうか、ノートを開いて数学の問題を解いていた。良く見ると二人とも三菱鉛筆が昨年３月に発売した「クルトガ」を使っていた。「クルトガ」は、発売以来好評のようで、ヒット商品になっているようだ。 普通のシャープペンシルは、芯が偏減りするので、軸を回しながら書かなければ、文字がだんだんと太くなってしまうのが、問題だった。特に、女子は小さな字を書く傾向があるので、芯の偏減りは気になるのだろう。 「クルトガ」は、シャープペンシルの芯の偏減りを無くす自動芯回転機構「クルトガエンジン」を組み込んだ画期的な商品だ。「クルトガエンジン」は、文字を書くときの筆圧を利用して、ギアを回転させることで、芯を回す仕組みになっている。文字を一角書く毎に、シャープペンシルの芯が四十分の一回転して、常に芯の先端が円錐状に維持されるので、常に同じ幅の線が書くことができるという特徴が口コミで広がって売れてのだろう。 「クルトガ」のスタンダードモデルでは、回転部分が透明になっていて、オレンジ色の軸に印刷された白いマークで回転していることが判るようになっている。この回転を積極的に使って絵を動かすことができると面白いと思うのだけれど、どうだろう。 それにしても、「クルトガ」スタンダードモデルは、比較的デザインが良いのに、アルミのアルミウェーブグリップを備えたハイグレードモデルのデザイン悪さは不思議でならない。 （文具と事務機 2009年12月号掲載） BACK　　HOME