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■キングジム ショットノート 今年の２月にキングジムが発売した「ショットノート」は、紙のノートなのだけれど、これまでのものとは全く違った使い方を前提としたものだ。それは、アップル社のスマートフォンであるアイフォンで手書きメモをデジタル化して、取り込むための専用ノートなのだ。そのために、ショットノートに書かれたメモを画像として、特定の場所に記入した日付と番号などは文字データに変換して取り込むアイフォン専用のソフトをネットを通じて無料配信している。取り込まれたメモは検索して、メール送信したりデータベースとして活用できる。 専用ソフトは、ノートの四隅に印刷されたマーカーを使って、斜めに置かれた場合にもアイフォンの画面に合わせた画像として補正することができるなどの、機能を持っている。 キングジムは、テプラから始まりポメラなど各種のデジタル文房具をこれまでも多く発売してきているが、パソコンやインターネットとの連携を強く意識していたかといえば、ちょっと首を傾げるところがあった。しかし、「ショットノート」はこれまでの製品とは違い、大きくスタンスを変えてきたように感じる。キングジムは、紙製品である手書きメモを、アイフォンでデータとして活用するためのソフトの提供と組み合わせることで、新しい付加価値の創造にさらに一歩踏み入れたといえるのではないか。 （文具と事務機 2011年5月号掲載） |